東京オリンピック2020、陸上競技のマラソンと競歩が札幌大通り公園および市内中心部で開催されることになった。
そのスタートとゴール地点が「札幌大通り公園」となるようだ。
札幌大通り公園
札幌大通り公園は、街の中心地に位置して東西に約1.5kmあり、札幌の「風致地区」「景観計画重点地区」に指定されている。
芝生や花壇を整備した園内は、ライラック、ケヤキ、ハルニレなど多くの樹木がある。
テレビ塔をは初めとして噴水などもあり、普段は市民や観光客がのんびりと過ごしている。
そして、ここ大通り公園は一年を通じて多くのイベントを行う会場となっている。
春はライラック祭り、夏はビヤガーデンやYOSAKOIソーラン祭り、秋は北海道の色が集まるオータムフェスト、冬は雪祭りと季節ごとにイベントが開催されている。
ブラック・スライド・マントラ
そんな札幌大通り公園に、私、エゾオオカミ のお気に入りの場所がある。
大通り8丁目と9丁目の間にある「ブラック・スライド・マントラ」だ。
「ブラック・スライド・マントラ」は世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏が制作した作品です。
黒く円型の彫刻は、黒御影石で作られた滑り台になっている。
イサム・ノグチ氏がこの作品について「これはまだ完成ではない。子供達が何度もすべり、完成する」という主旨のことを語られたそうです。
ちなみに、この作品がちょうど8丁目と9丁目の間にあるのは、大通り公園全体を見て空間全体のバランスを考えたノグチ氏が「ここに子供達の遊び場を作りたい」と考えて、もともと道路だった場所をふさいで公園としたため、本作の所在地が8丁目と9丁目にまたがっている経緯のようです。
「ブラック・スライド・マントラ」写真
芝生と木々の緑の中、とても印象的でありながら風景に馴染んでいる。
黒という色と硬く少し冷たいイメージのある石なのだが、優しい印象を受けるのは造形の美しさがそうさせるのだろう。
大通り公園周辺のビルなどの建物が入らないようにし、筒状の滑らかな造形美や円のラインを意識して撮影をした。
実際に子供達が遊ぶ時期はこの風景だが、ブラック・スライド・マントラを見て楽しむのは冬も良いだろう。
イサム・ノグチ氏は、雪景色にも映えるようにと黒い石で作ったといわれています。
またの機会に雪の降り積もった冬のブラック・スライド・マントラを写真におさめたいと思います。
カメラ:RICOH-GR